読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

SKY~なんちゅのPFCSブログ~

なんちゅのPFCS用のブログです。かなりフリーダムです。

ルーカスの悪夢

寝ている。夢を見ている。
そうだとわかったのは目の前に昔のぼくがいたからだ。

「きみはぼくの目の前に姿をあらわさなかったほうが良かったけどね」

ぼくは皮肉交じりに相手のことを言った。

「貴様、俺様が主人格なこと忘れたか?」

相手は、ぼくに言う。
相手はジル・ド・レ…ぼくの本名。主人格。


時々ぼくに話しかける声。
恐ろしい主人格の声。ぼくは必死に抵抗する。主人格から逃げるためにぼくという人格が出来上がった。
ぼくはただとにかく主人格から逃げたかった。主人格が、主人格がぼくをころす。


「ぼくはジルという名前を捨てた。ぼくはルーカスだ…ぼくはルーカスだ!」

「そうか?またアイツらをグサグサにしてぇと思わねぇか?そもそもこの身体は俺様のものだ。燃やしてやれよ、ハハハ!」

「ジル、やめろ!ぼくはルーカスだ!きみを封印したいんだ!きみはずっとぼくに封印されていて!
殺人鬼でいるのは嫌だよ…殺人なんてやめてよ…!」

「何を言ってるんだ、二重人格さん。貴様は副人格の癖によ。」


ぼくはジルから分離した人格だ。
ジルがショックを受けてぼくという人格を作り上げた。
ぼくはジルでもある。でも、ぼくはジルじゃない。
ぼくはジルじゃない…


そう話しているうちにジルはだんだんとぼくに近づいていく。
「やめて、ぼくの中に入るのはやめてくれ!」
だが本来はぼくがジルに近づいているようで。
「俺様の身体を返せ」

今ここでジルに身体を取られてはいけない。
ジルにとられてはいけない、ジルにだけは。


「ルーカス様!」
はっ、と目が覚めた。ソラが怯えていて、右手には日本刀。
…彼だ。彼がやったのだ。

「悪い夢でも見たんです…忘れてください」
ソラがフォローをする。たしかに悪い夢だった。だが言えない。言えるわけがない。


ぼくがジル・ド・レである事は。