SKY~ナツユのPFCSブログ~

なんちゅのPFCS用のブログです。かなりフリーダムです。

草原の雨

むしろツカイが主人公してる気がしてきた

 

 

 

何故だ。
何故弟と離れ離れにならなければいけないのだ。
私は強く混乱した。
記憶がほぼ無いにしろ何故弟と会えない運命にならなければ、いけない?
記憶の中では彼は笑顔なんだが…


頬に水が乗った。
目を開けてみると、空が見えないほどの灰色の曇が目に飛び込む。
よく目を凝らすと、小ぶりの雨が降っていることがわかる。
さー、と鳴っている音に耳をすましていると、背中が濡れていることに気づく。
そうだ、草原に寝転がっていた。寝ているうちに、雨が降ったのか…
地面の感触が少しべたりとする。草土が濡れている事に少し遅れて気づいた。
「…雨か…」
今の感情がわからない。

 

草原を歩きながら考えを整理する。
さー、と雨が私をうつ。
目の前には果てしなく広がる大草原、だが曇り空で表情が晴れの時に比べ違って見える。

パッチングの皇帝スコーンをいつしか倒す事…
前回、「面白いから裏切った」との理由で起こした戦争。
私には人を操る催眠術の力がある。
その力により多くの兵を得たものの、スコーンはそれをなぎ払い私の元に辿り着いた。
最後には私の隠し持っていたナイフとスコーン皇帝の持っていた剣で相打ちになり私達は「記憶の欠片」となり砕け散った。

以前は人間だったのだが…精霊に転生していた。
だが、それよりも私には心残りがある。

戦争時、故郷に弟を残していたのだ。
転生して、離れ離れになってしまった。
彼は何処にいるのだろう。
短めの髪。美しい金髪。艶のある一本一本の毛。
そんな彼の顔が思い出せないまま、私は生きている。


だんだん雨が強くなってきた。

雨の中を歩いていると、ふと、私に良く似た焦げ茶にのスーツの男が目に止まる。
上質なスーツは私のスーツによく似ていて。
短めの髪の毛。美しい金髪に、私にそっくりな質感の髪の毛だ。
私は振り向き、思わず叫んだ。
「あなたは…!」

「ごめんなさい兄さん」
なんとか聞き取れた小声は、申し訳なさそうにこう聞こえた。